CSカナリヤ闘病記-回復をめざして

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zoom RSS 2016年3月24日

<<   作成日時 : 2016/03/24 20:38   >>

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今日は

食事と昼寝と夕方に散歩がてら駅前まで買い物に出た以外は、

ウィルヘルム・ケンプのピアノを聴いて、木村敏の『臨床哲学講義』を読んでいた。

ケンプと木村敏は、木村が(敬称略)若かりし頃ドイツに留学していた時に、会っているのだ。

木村は無謀にも、ケンプ宅を突然訪問し、ケンプはなんと見ず知らずの日本の若者を自宅にあげて、シューマンの小曲を2,3曲弾いたそうなのである。

ケンプは20世紀を代表するドイツのピアニストである。

木村の「日本から来たと言えば会ってくれるかも」という期待が当たったのだ。

それから木村とケンプはケンプが来日するたびにコンサートに呼ばれるほどの間柄になる。

なんて素敵な話なのだろう。これは木村の『精神医学から臨床哲学へ』という自伝的著作に書いてあるエピソードである。


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『臨床哲学講義』は、読めば読むほど味わいがあり、発見がある。木村は難解な自身の理論をかなり噛み砕いて話してくれている。

そして発達障害を支援する端っこにいるものとしても、メモしておきたい箇所がずいぶんある。たとえば

「私は自閉症とかアスペルガー症候群とか、そういった発達障害は、根本のところで統合失調症と根を等しくしていると考えています。症状や発現形態はもちろん違っていますけれども、「自己」というものが生物学的な「個体」にとどまっていて、個人的・人格的・人称的な意味での自己つまりpersonになりきっていないという点が、その根本のところで共通しているからです」(p59)とか、

「私なんか専門の立場から見ますと、本当の意味の鬱病というのは増えていない。むしろどちらかというと減っているんじゃないかという気がします」(p81)とか。

ではなぜ「鬱病が増えていないのに増えているかのようにいわれるのか」ということについて木村はこう述べる。「病気と症状を取り違えているからなのです」。

もう唸るしかない。

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