寂しく恐ろしい年末になった。

変異種が日本に入ってきた。ますます不穏になってきた年末である。よくひとりで生きていると思ったりする。ホームレスが身近な問題になって何年たつだろう。

あのホテルで5000円で済むことになんの疑問も持たない感覚の人がホームレスのことなんて知ろうとしたことなんてないだろうなあ、と思う。

「あんたなんかほんとうだったらホームレスじゃん」と言われた。病気をして仕事をやめたときだった。最近それは真実だと実感する。近い将来そうなってもおかしくない。貯金はあっても身寄りがない。

身寄りがないことがこの国では障害になってしまう。しかし一方、親身になってくれる家族がいてもホームレスになる人もいる。

今朝の東京新聞デジタルで読んだ記事。
全米図書賞受賞の柳美里さん、福島の現状語る 「時が止まったまま痛みの中に立ち尽くす人いる」 日本記者クラブで会見
https://www.tokyo-np.co.jp/article/76691

もうすぐ読み終わるところまできたこの小説。薄いんだけど、内容がつらくて一気読みができない。数ページ読んでは立ち止まる。

JR上野駅公園口 (河出文庫) - 柳美里
JR上野駅公園口 (河出文庫) - 柳美里

辛い本はたくさんあるけれど、これがなぜ途中で止まるほど辛いかというと、明日の自分かと思うからだ。こんな生活私にできるのか。「あんたなんかホームレスになってたよ」とか「ホームレスになっちゃうよ」という言葉がいかに上滑りの言葉かということだ。200ページ弱の小説を1日で読み終えられないということはそういう理由もある。

上野公園でホームレスとして生きている主人公。福島からでてきた。20代の息子をとつぜん亡くす。その後となりで寝ていた妻が朝息をしていなかった。妻の死後、娘は父の世話をするために同居した。その娘に世話になるのが申し訳なくて、手紙だけ残して福島を当てもなくでてきた。そのままホームレスになり5年が過ぎた。借金があるわけでもない。娘はよく彼の世話をする。家もある。けれど彼が選択した生活は…。

ホームレス関連の現場からの報告は結構読んできたつもり(たとえば代表的なのは湯浅誠さんの一連のもの)だが、こうして小説で微に入り細に入り内面とその現実を掘り下げたものを提示されると、思考が止まる。

もう少し補足した感想を後日書けたら書きます。